もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

ニューイヤーカップ、アビスパ福岡戦

キャンプ地で行われる2017JリーグDAZNニューイヤーカップは「新たなチームのお披露目」としてとても楽しみな大会。横浜FCは宮崎ラウンドに参加し、2月2日の第1試合でアビスパ福岡と対戦した。

横浜FCvs福岡の試合結果・データ(JリーグDAZNニューイヤーカップ:2017年2月2日):Jリーグ.jp

キャンプで追い込んでいる最中ということに加え、中1日で3試合を行う強行日程、交替枠は8名まで可能というレギュレーションなので、スタメンと控えの序列は見えないものの、例えば新加入選手がどこのポジションでの起用を考えられているか等、サポーターには興味が尽きない。

そして、今季から放映権の変更に伴い中継を担当するDAZN(ダ・ゾーン)での公式戦試合配信を確認できるという意味でも良い機会だ。

タイトルのかかった公式戦なので、入場セレモニーや集合写真の撮影等もあるものの、やはりリーグ戦に向けた練習試合という側面が強い。見学に来ていた子どもたちの声が入って実にほほ笑ましい牧歌的な雰囲気。それでもKIRISHIMAハイビスカス陸上競技場には567人の観客が入ったようだ。

横浜FCのスタメン。

齋藤
大久保
野村
中里
佐藤
増山
田所
キャラ
西河
藤井
高丘

控え:南、楠元、小宮山、渡邉、ジョン、ソンス、石井、前嶋、イバ

昨季をベースにした4-4-2システム。メンバーはベテラン組の多くがベンチからも外れ、そこここに若い選手が起用された。ゲームキャプテンは#8佐藤。

中継では中田監督の「勝ち点3を取るために今季は攻撃的に」というニュアンスの言葉が伝えられ、前への推進力に注目したが、前半は福岡に攻められる場面が多かった。福岡の左サイドからの攻撃にやられたのは、右サイドに入った#21増山の不出来もあったか。守備の意識もあったが如何せん身体が重そうだった。

中盤から前でのパスが微妙で、奪われて速攻される回数がやや多かった。CBの#20キャラは後方で存在感を発揮していたし、#5西河も悪くないのだが、シュートを打たせないという詰めの部分では強度が足りないように見えた。

福岡の攻撃がシュートで終わるのに対して、横浜はフィニッシュまで行けない。福岡のそれに比べて縦のスピードが遅く、思い切りにも欠けた。両SBとも高い位置まで上がるのだが、厚みのある攻撃とは言えない。増山が昨今流行のロングスローも見せるが、まだ形にはなっていない。

29分、まずまずの働きをしていた#27齋藤が、相手との競り合いで足を捻ったか、#19ジョンチュングンに交替。ジョンはそのままFWの位置に入った。37分、ロングボールのこぼれからそのジョンがシュートを放つ(枠は大きく逸れた)が、おそらく横浜の前半でのシュートはこれが唯一。

後半頭からの選手交替はなし。

後半になると、横浜が盛り返す。ロングボールを使って敵陣でのプレーを増やした。後方でのパス回しもシンプルなプレーが増えてミスが減った。対人で激しく行くようになってファールも増えたが、セットプレーでは相手の良さがあまり見えなかったのでピンチにはならなかった。

56分、横浜が先制する。センターサークルでボールを持った佐藤が左奥へ強めのフィード。高いポジションを取っていた#3田所が駆け上がり、ゴールラインに近い所からダイレクトでクロス。中央でジョンが競り、その裏でフリーになった#39大久保が右足を合わせた。きれいなゴール。

64分には両チーム同時に3人ずつの交替。横浜は全て同ポジションでの入れ替えで、大久保→#14イバ、佐藤→#25石井、キャラ→#4渡邉。

リードされた福岡だが、それほど攻勢に出るということもない。交替で入った選手が大きくリズムを変えるというまでに至らず、どちらも同じような落ち着いたテンションでの試合運び。横浜はジョンとポジションを入れ替えた増山が2トップの一角に。

69分の石津のシュートが枠を逸れて、#1高丘のゴールキック。増山が競ったハイボールのこぼれ球を拾ったジョンが、切り返し、切り返して左足で強引にシュート。相手に当たってゴール前にこぼれたところを#7野村がフリーでシュート。2-0。

73分、中里のファールを受けたウェリントンが怒り、イバが何か言って両者熱くなるシーン。その前にもキャラに削られてもおり、ウェリントンが冷静さを欠いていた事は横浜には利した。

77分にもまとめて交替。横浜は、野村→#28前嶋、田所→#30小宮山、西河→#17楠元とまたも同ポジション同士(※場内アナウンスが選手名をまとめて間違えるミス)。

福岡は替わって入った#27邦本がドリブル、シュートで魅せる。

83分、増山→#23ナソンス。これも同ポジション。

90分、前線でイバがファールを受けFK。ナソンスが蹴ったボールは外から巻いて、飛び込んできた誰か(相手?)に当たりゴール。3-0。

そのまま試合終了。横浜FCアビスパ福岡を下した。

スコアは3点差だったが、そこまで良い試合だったわけでもない。前半は守勢一方であり、無失点は相手に助けられた部分もあった。とはいえ、同カテゴリーのチームに快勝出来たのは、悪い印象を与えたという部分でも良かったのでは。

個人では、エルゴラッソのレポートでMOMに選ばれていたジョン。スピードもサイズもあり、メンタルも強そう。トップかサイドかは特性を見ながらか。同じくどちらかでの起用が考えられる増山。低い弾道のクロス、ロングスロー、バイタルで受けてミドル等見所も多かったが、コンディションを上げてから更にどれくらいやるのか楽しみ。

高丘は際どいボールに飛び出してヘディングクリア、2点目の起点になるロングキックもあったが、何より落ち着いてプレー出来ていたのが良かった。距離の出るロングキックは武器になると思う。

ボランチでは、佐藤に比べて黒子的な役割も多い中里が、ボール捌きや対人で目立つシーンが多かった。石井は先日の海外遠征でもそうだったが、輪をかけて黒子的なので評価が難しい。

この日のピッチ上でもそうだが、利き足が左の選手が多い。かつてはチーム内に一人か二人だったように思うが、そこは狙って強化している部分があるのだろうか。

次は中1日で鹿島アントラーズ戦。単純に楽しみな対戦だ。