もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

大久保哲哉ハットトリック

6日のFC岐阜戦は、大久保がハットトリックの活躍で3-2と勝利。

スタジアムではかなり盛り上がった反面、試合を冷静に観ていたかは疑問だったので、オンデマンドで見直してみた。

黒津
大久保
小池
中里
寺田
松下
中島
楠元
野上
市村

DFラインは、#4パクテホンと#32永田の出場停止があるものの、ある程度計算できる布陣。2トップには#39大久保と#9黒津のコンビ。

この試合の実況アナで元横浜FC専属のDJジャンボ中村は、妙なイントネーションで間断なく喋り続けるのでいつも五月蝿いが、特にこの日は元横浜FCで岐阜所属ナンバタカチナンバと非常に五月蝿く、オンデマンドのボリュームは下げて観戦。

4分、最初の#15市村と#6高地の接触プレーで、いきり立つ岐阜の選手たち。試合への強い意気込みを感じるが、少々異様でもある。ラモス流なのか。

5分、黒津が遠目から放ったシュートは枠の上。この日の黒津はゴールこそなかったものの、終始よい動きだった。

8分、高地のドリブルシュートが当たり損ねて絶好のラストパスに。ゴール前の#7ロドリゴに決められて岐阜に先制を許す。

試合はなかなか落ち着かない。10分、#24松下のFK。#2野上のヘディングシュートはGK#22常澤がファインセーブ。11分、高地のFK。#20岡根のヘディングシュートはこちらもGK#18南がファインセーブ。どちらも守備での集中力が弱いか。

21分、黒津のラストパスから裏へ抜け出した#14小池、決定的な1対1も決められず。

岐阜はブラジリアン中心に前の選手がフィジカル勝負に持ち込んで、横浜のDFラインは落ち着く時間が作れない。相変わらず裏へ跳び出してくるアタッカーへのマークが甘く、パスの出し手にもプレスがかからない。

やはりバイタルエリアの守備。攻守が切り替わった後、ボランチ、特に#10寺田は攻撃参加して前めにいることが多いので、#20中里のポジションが大事になる。その中里が釣り出されると、カバーする選手は誰なのかというあたり。今の中盤は攻撃が持ち味の選手ばかり。

スタジアムで観ていた印象では前半は終始岐阜ペースだったが、中継で観るとそこまでではなかった。横浜は守備の意識を高めたりカウンターを狙う意識はそれほどなく、自分たちのペースのサッカーを続けており、流れを掴むまでの力強さはないものの、チャンスの数では互していた。

34分、低い位置で受けた寺田が左前方へ大きくフィード。GKのクリアが甘いのを小池が拾い、ドリブルから右の大久保へラストパス。大久保が右足を振り抜いてファーに決めた。1-1同点。

劣勢の中、残り10分で追いつけたので、このままで前半を終えて欲しかったのだが。

37分、寺田のラストパスから松下のシュートはディフレクトしてクロスバー。惜しい。

41分、岐阜は左からグラウンダーのクロス、ワンタッチで#27楠元の裏を取った#33レオミネイロに、ファーに強烈に叩き込まれて再びリードを許す。楠元は高さではなく身体の入れ合いで遅れを取ることが多かった。

ロスタイム、#27中島からのアーリークロスを黒津がボレーもGK正面。前半は1-2で終了。

後半の立ち上がりも岐阜。#14太田のミドルは南がセーブ。レオミネイロのシュートは枠の上。

9分、競り合いから中島が傷んだが、そのまま続いたプレー。クロスに対して中央での競り合いで野上がファールを取られてPKの判定。難波が蹴ったPKは南がビッグセーブ。これは大きかった。

負傷の中島に替わって#19小野瀬がイン。小池が左SBの位置へ。

64分、パスを受けた黒津がDF二人の間を抜け出そうとしたところ、アフターで足を蹴られる反則で、#17野垣内がこの日2枚目の警告となり退場し、岐阜が数的不利に。それほど危険な位置ではなかったので、これで退場というのは厳しい判定だったが、敵陣でのつまらないカードだった1枚目こそ反省すべきか。

ともかくこれで、南のPKストップ以降良くなっていたスタジアムの雰囲気がさらに加速。流れは一気に横浜へ。

67分、松下のFKに大久保がヘディングで合わせるもGKがセーブで逃れる。直後のCK、再び大久保がヘディングで、今度は枠内へ。2-2同点。

70分、市村が右サイドを裏へ抜け出してクロス。黒津が競り、小野瀬のシュートが弾かれてこぼれたところを、再び大久保が押し込んで3-2逆転。

その後は一方的な横浜ペース。プレーにも余裕が出て、リスキーなパスが何本も通る。寺田はしつこいボールキープからスルーパス。小野瀬は前で積極的に仕掛ける。黒津はいいパスが入るのにシュートが打てずにストレスを溜め、ポストを蹴り上げる。岐阜は人数が足りないので攻撃はFWの単騎突破だけで、それも大きなチャンスには繋がらない。

最後はリスクをかけて攻めてくる岐阜に対して、FWの大久保が最終ラインに入って1点差を守り切った。

愛媛戦での完敗の嫌な雰囲気を払拭する1勝。なかなかゴールがなかった大久保が3点取ったのは大きい。守備の問題点は残るが、点を取りに行くための布陣の結果でもあるので、一概にそこだけどうにかしろとは思わない。難しいところ。

岐阜は流れを自ら手放してしまうようなまずい試合運びだった。PK失敗は仕方ないとしても、流れを止める手立てがピッチ上に見つからなかった。タフさが先行する戦い方は、この先の夏場には徐々に疲弊していくのでは。

観客数は5,432人と多くはなかったが、雰囲気はとてもよかった。チャンスでタオルマフラーを回すようにビジョンで促すのもあるが、サポーターの代表がスタンドを駆け回って声を掛けているのが、普段座って大人しく観戦している人に一歩先のアクションをさせる意味で、大きいのではないかと思っている。

帰り道で「久しぶりにサッカー観たけど、やっぱりいいな」と楽しそうにしている家族がいたり、「オオクボテッ!ツッ!ヤッ!」のチャントではしゃいでいる子どもたちを見たりすると、こちらもうれしい。