もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

2014シーズン終了

部屋の片づけをしていて、去年のオフィシャルイヤーブックが目に入った。ページをめくってみたところ、こんなにも選手が入れ替わっていたのだなと改めて驚く。監督が山口素弘になって二年半。横浜FCというクラブにとっては異例の長期政権だったが、その間も主力選手が多数入れ替わる悪しき伝統は変わらず、山口監督のチーム作りに悪影響したのは間違いなさそうだった。

11月23日。2014シーズン最終節、ニッパツ三ツ沢球技場へ足を運んだ。最終節の特別さは自分には薄く、平時のようにキックオフ一時間ほど前に到着し、飲食売店で軽い物を購入してスタンドへ。既に選手たちのピッチ練習は始まっていた。

黒津
野崎
内田
寺田
野村
渡辺
中島
西嶋
野上
小池

ドウグラス松下年宏松下裕樹と主力三人を出場停止で欠く。渡辺匠をアンカーのようにして4-1-4-1。二列目はポジションが流動的。

キックオフからしばらくは大人しい展開も、徐々に北九州ペース。プレーオフ圏内にいるチームと中位に甘んじるチームの差が如実に表れていたのはスピード。横浜がボールを保持している時間は、山口監督が就任以来標榜してきたつなぐ意識の弊害で、つなぐことを優先してなかなか仕掛けないもどかしい攻撃。確実につなごうとするためか足下へのパスが多く、スペースで受けるための準備やフリーランニングが少なく、パススピードも遅い。ボールが奪われ北九州の攻撃になった途端に試合のスピードが上がり、守備する横浜の選手たちも走り出すのがおかしかった。一番個で勝負できる小池が右SBで上がりを自重していたことも悪影響していた。

北九州のFWと横浜のDFラインとの駆け引き。北九州アタッカーが縦にギャップを作ると、下がった方の選手に対して横浜のマークが付かずフリーになるケースが目立った。アンカーの渡辺匠はよく追いかけるタイプなので、追って行った後のスペースを誰かが埋めないといけないのだが、そこがあいまいだったように思う。野上と西嶋のCBコンビは仲が悪いのか、試合中に話し合っている姿が全くなかった。

試合後インタビュー等では選手たちの自主判断で、寺田が下がり4-2-3-1のような形になると、守備の面で安定して後手を踏む回数が減った。

30分頃から横浜もチャンスを作る。中に入った内田から黒津へのスルーパス。内田のミドル。渡辺のミドル。内田はアウトサイドよりも中央寄りが活きる選手だと思う。渡辺が落ちて3バック気味になり、中島と小池が高い位置を取るようになると、ようやく横浜が盛り返した。

前半は得点動かず。

後半、あまり目立たなかった野村に替えて佐藤謙介

後半12分の横浜、横浜側スタンドに近い側での最初の右CK。内田の蹴ったボールを黒津がニアですらし、ファーで佐藤が合わせてゴール。

その後は北九州が攻勢に出たが、ロスタイム5分も何とかしのいで横浜が1-0で辛勝。

試合後は最終節セレモニー。『サポーターが選ぶ年間MVP』は、3位が黒津、2位が松下裕樹、1位が南というまあまあ納得の順位。個人的には、シーズン後半のゴールで帳尻を合わせた黒津よりも、貢献度という意味で上回る選手が片手では足りないほど思い浮かぶが。

北川社長のあいさつの間、ゴール裏中央の狭い範囲だけが執拗にブーイングしていた。チーム成績に対してであれば、なぜ社長にはブーイングで山口監督にはしないのだろうと思っていたが、もし監督をクビにしたことに対してなのであれば、それは情緒的すぎるなと思った。この日のゴール裏のコールの「山口素弘びいき」に対してもそれは感じた。フリューゲルス時代から素弘ファンの自分ですら。

続いての監督あいさつの内容は、一部メディアでも興味本位で取り上げられていたが、解任されることへの不満のはけ口という面も当然もあって、直後のイヤーエンドパーティで濃いサポーターに向けて言うのであればともかく、最終節に観客みんなに対して言う内容にしては内輪向けすぎるなとも思った。自分があえて「2年連続11位」という成績だけを見て、監督解任やむなしと考えているせいかもしれない。

最後にゴール裏に来た素弘が、サポーターへトラメガで語りかけてくれたが、トラメガは角度があるとまったく内容を聞き取れないので、雰囲気だけ味わって帰宅した。

最終節を勝利で締めくくったわりに、どうにも心躍らない帰り道だった。