もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

シュート2本では勝てない

ホーム、ニッパ球での長崎戦は、1-2での敗戦。スコア以上にストレスの溜まる試合展開で、ゲーム中はスタンドの雰囲気も悪かった。

天気は生憎の雨。乗った電車は速度制限しているとかで、スタジアムに到着したのはキックオフ15分前程。早めの夕食をかっ込んだらもう試合開始。

黒津
松下年
寺田
松下裕
アンヨンハ
小池
西嶋
野上
市村

チンとワンちゃんが揃ってスタメンだと、途中から流れ変える役が野崎くらいしか見当たらない。守備の控えが匠しかおらず、まるで点が取れない苦しい展開を予想しているかのよう。

試合は終始、長崎ペース。いや、長崎の出来もさして良くはなく、横浜がそれ以上に酷かっただけだった。横浜はパスが回らず、ランニングせず、出し所に苦慮。黒津あたりは前半のうちから苛立ちを隠さず、ゴール裏からはあの「♪シュート打て、シュート打て、ヨコハマ」のチャントが何度も発せられていた。

先制は長崎。前半18分、左サイド「クロスだろう」という距離・角度からの金久保のキック、ファーのサイドネットに突き刺される。呆気にとられるような失点。現場ではクロスかとも思ったが、帰宅してから映像で見ると、無回転の見事なシュートだった。

追加点も長崎。後半12分、ドウグラスが寄せられてミス、佐藤洸一に独走を許してイージーに決められた。横浜がパクソンホを投入して、さあ攻めようという体制に入ったところでの2点目は痛かった。

横浜の反撃はようやく終了間際の41分。CBに下がっていた松下裕からの素晴らしいロングフィードを、右サイド高い位置で小池が見事なトラップ、下げたボールを松下年が左足でクロス、パクソンホが高さを生かしたヘディングでゴール右上へきれいに決めた。本当にこの試合唯一のパスを繋いだチャンスメイクから。

しかし如何せん遅過ぎ、長崎にきっちり時間を使われて、その後はシュートもなく試合終了。

公式スタッツでは横浜のシュートはわずか2本。前半はゼロ。最初のシュートは83分、野崎の可能性の低いロングシュートまで待たないといけなかった。せっかく相手GKが大久保択生なのに、スポットライトはほとんど当たらなかった。

長崎のように真面目にコツコツとオールコートでプレスをかけてくる相手に、常に各駅停車で外へ外へ回すのは、いかにも分が悪かった。昨季序盤の松下裕ワンボランチのときなどは、どんなときでもそこを経由しようとしていたが、今はどんなときでも中へ入れようとはしない。このあたりの融通の利かなさは何なのだろうか。

そして、前節2得点を生んだ松下裕のフリーキック。その強みを活かすなら、バイタルエリアへの侵入は必須だったはず。実際にそこへ走り込む前線の選手はいなかったわけではないが、直接狙える位置でファールを誘っていたのだろうか。そういったしたたかさは感じられなかった。

選手個々にみると、それほど悪いとも思えない。困ったときに立ち返る戦術がないことが、こういう状況になっている原因なのかとも思う。「ダメなら戻してやり直してよい」という考え方が、やってもいないのにやり直してしまう弱気なサッカーに通じてしまったのではないか。

とはいえ、悲観一辺倒というわけでもない。松下年と西嶋がスタメンに戻って来たし、久しぶりに見たナソンスは元気そうだったし、パクソンホは夏から調子を上げるタイプだそうで、ようやくインプレーからの得点も決めた。何より、これ以上悪くはならないだろう。

今日は、そういったわけで試合中はずっとテンションが上がらず、後方の席で一人でずっと野次っている男性がいたので、それを興味津々で聞いていた。味方の良いプレーには黙り、悪いプレーには野次を飛ばすのだが、スタンド最後列にいるからその声は選手まで届くとは思えず、内容も的外れなものばかりで、どうにも哀れだった。ゴール裏はああいう困った人も取り込まないといけないのだと思うと、スタジアムの雰囲気作りは思ったよりも大変そうだ。