もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

秋の気配

徳島ヴォルティス戦をスカパー観戦。相手が最下位だからといって勝てるとも思わなかったが、ともかく勝った。
立ち上がりを除けば相手に押し込まれる時間も長かったし、シュートまでいくシーンも少なく、内容はこれまでと大きく違ったわけではなかった。上向く予感が自分のなかにないせいと、これまで負けすぎたせいで、心底喜べないのが悲しい。

   アンジー 難波
滝澤          カズ
    智吉  根占
太田 エリゼウ 八田  吉田
      小山

前節から5人入れ替えたメンバーは新鮮。山田とアツ、洋介もベンチ入りしていない。徳島は試合前にけが人が出て急遽メンバーチェンジがあったそうで、ベンチ入りが一人少ない。
試合前、久々スタメンのカズと難波の明るい表情が印象的。試合でもその笑顔が出てくれれば。

最下位徳島にも内容では劣勢

立ち上がり、横浜は中盤から前では選手がポジションを入れ替えながら、左右に開いてボールを呼び込む動きが目立つ。難しいプレーは選択せずにシンプルに前へ蹴る。
動ける難波を入れた効果がすぐ出る。智吉のロビングオフサイドポジションにいたアンジーを追い越して飛び出して行く。根占は前節で不満に感じた中盤でのパスの中継役としてよく機能している。滝澤はやっぱりサイドだよなあ。太田とともに積極的にクロスを上げる。中央とはあまり合わないけれど。流れはポゼッションする横浜のペース。
25分、左サイドで粘ってクロス、ファーへ流れたのをアンジーが拾ってやさしく落とすと、根占がミドルシュート。これが決まって横浜が先制する。
得点が動くと試合が動くセオリーどおり、リードされた徳島が盛り返す。横浜は受けてしまう守備で、もう疲れたわけでもないだろうがどうにもプレスがかからない。ちょっとしたギャップを突かれてバイタルで前を向かれたり、逆サイドへ振られてバタバタしだす。31分には、徳島の短いパス交換でソウザに突破されそうになり、吉田がスライディングタックルで警告。
40分、オフサイドを取り損ねてソウザにDFラインを突破されると、GKとの1対1で落ち着いて流し込まれ同点。ここ数試合で何度も見たやられ方だ。ディフェンスラインを日替わりにしているツケだろうか。
前半は1-1で終了。
突然の雷雨でスカパーは「信号が受信できません」に。しばらくして映像復活したものの、ハーフタイムの戦術解説なども聞けずそのまま後半開始。
後半は前半の流れをそのままに、徳島優位の展開。横浜は退いて守って速攻を狙っているようなのだが、ミスが多く簡単に相手に奪われるので攻撃がよけいに淡白に見える。守備もラインが低く、中盤はスカスカ。難波の動きも空回り気味。
17分、カズに替えてヨンチョル。ポジションはそのままで相手に混乱を与える交替ではない。フレッシュなヨンチョルを使おうという意識も他の選手には薄いようで、替わって入った選手がこうも消えているというのはひどい。30分、智吉に替わって池元が入り左へ、滝澤が中央へ。
34分、セットプレー崩れから、拾った池元が大きく右へ開いてクロス。一番ファーでジャンプした難波がヘディングで決め、横浜が勝ち越す。
ここからは一進一退。横浜は時間を使う意識、リスクをかけない意識が強く、追加点を奪うという雰囲気はほとんどない。徳島の攻撃に対しては八田の高さだったり、吉田の意外な活躍で踏ん張る。小山は時間稼ぎで警告ゲット。徳島は運動量で勝るが、シュートが枠に飛ぶことは少なかった。
ホイッスル。何とか勝利。難波は大きく息をついてその場に腰を落とした。

勝っても危機感は消えない

試合後の難波のインタビューは語り口にも危機感が出ていて、いちいち頷いて聞いた。肉声で聞くと感じるものが違ってくる。考えてみると、練習を見に行くでもしない限り、選手やチームの生の声は聞くことができないのだなと改めて気付かされた。
得点は二つとも不格好ではあったものの個人技頼りの得点ではなかった。とはいえ、シュートはわずか6本(前半4本、後半2本)。型らしい型のない90分だった。今日は難波が前線で競り続け、アンジーもわりと冷静にボールを納めたけれど、2列目以降のフォローがあったのは前半20分まで。
一点リードしてからのチームのファイトする意識がガクンと落ちた様は、見ていてがっかりだった。今のチームがピッチ上で何を見せたいのかが分からない。
選手個々にはよいものも見えた。
吉田は守備での貢献は驚きだった。ペナルティエリア内で何度もスライディングタックルを繰り出すのが心臓に悪いが、危険なところをよく知っている。シーズン序盤のプレーとはまったく違っていた。
難波はやはり難波だった。相手に嫌がられるプレーを90分続けられるのは貴重。
以前はアツや山田を欠くとチーム力が目に見えて落ちていたが、今日はちらとも思わなかった。それはチーム力の底上げが出来てきた結果なら良いのだが、実は欠いた二人の最近の働きがそれほど際立っていないからじゃないかと疑っている。それは、今の戦い方がアツや山田の良いところを活かす戦い方ではないということでもある。「誰が入っても同じ」は、高いレベルでの話なら歓迎だが、低いレベルでは未来がない。
次節は平塚で湘南戦。見に行く気持ちは正直あまりなかったが、今日の勝利でちょっと迷っている。