いよいよ横浜FCの今季初戦はアウェイ、徳島ヴォルティス戦をTV観戦。
試合は劣勢だったが、アウェイらしく手堅く戦ったとも言えるのではないかな。2つの個人技で2-0と勝利できたのを素直に喜びたい。
でも同時に、チームとしてまだまだだというのも強く感じた。守備の意識は見られたが、攻撃に関してはほとんど手つかずで形らしい形はなかった。次節は厳しい戦いになりそうだ。
今季のアウェイはずっとこんなかもしれない
横浜の今季最初のスタメンは、
アンジー 滝澤 長谷川 山田 根占 エリゼウ アツ 吉本 八田 洋介 小山
練習試合などでおおよそ見当をつけていたとおりの布陣。うち6人が新加入選手だ。
相手の徳島もかなり入れ替えがあったようで、試合は昨日今日に見た他の試合に比べても一番ぎこちなく、いかにもこれからのチーム同士の対戦だった。シーズンが開幕したわくわく感はどこへ。終始ハラハラしっぱなしだった。
試合はまずホーム徳島がペースを握る。去年までうちにいた玉乃と、柏にいたドゥンビアがスピードで横浜ゴールに迫る。横浜は初めから守備的で、前へは不格好なほどにロングボールを使って、アンデルソンか長谷川に渡すのみ。選手間の距離が近く、奪った後でも大きく展開できるような体制にないが、あえてそうしているようでもあった。
前線では長谷川のがんばりが目立つ。どちらかというと使われるタイプだと思うのだが、むしろボールを持っている時間が長かった。
守勢に回る場面では、チームとして人数を常に余らせて対応している。ディフェンスラインはスピードで相手に苦しめられていたが、相手FW林の高さはそこそこ食い止めて、あまり良い形を作らせなかった。三浦淳は最初こそドゥンビアの早いプレスに手こずったが、その後は安定感があった。ペースは徳島が握ったままだったが、20分くらい経つとドゥンビアの存在感を消すことに成功して、試合は落ち着いた。
36分、クリアのこぼれを拾った山田が意表をつくミドルシュート。前めだったGKの頭上を越えてポストに当たり、そのままゴールイン！ 唐突に横浜が先制してしまった。ホントかうそか、試合後のインタビューで山田は「昨日見たウェズレイのゴールをイメージした」とか何とか。インタビュアーちょっと笑ってたよ。
前半はそのまま1点リードで後半へ。
アンデルソンのびっくりするようなゴール
よく、前後半で流れが入れ替わる試合というのがあって、それを期待していたんだけれど、後半も似たような展開。徳島が積極的なプレーで仕掛けて、横浜がそれに対応する形。
徳島の左サイドからの攻撃が多く、中田洋介はそれほど悪かったとは思わないけれど、15分に須藤と交替。山田が下がり、根占が右に出て、須藤とエリゼウが中盤の底へ。それにしても須藤、なんだかすごくデカく見える。
この交替は守備のためだったと思うのだけれど、意外にも攻撃で奏効する。右サイドの根占が深く上がってクロス。アンデルソンがDFを背負ったままボールを受けると、反転してシュート。ニアサイドの上を突き破るビューティフルゴール！ あんまり見事すぎて笑ってしまった。2-0。
押しているのにふとしたきっかけで2点差を付けられて、徳島としても歯がゆかったに違いない。その後は前の人数を増やして反撃に出るのだが、横浜は早くも試合を閉めてかかり、確実に勝ち点を取る嫌な戦い方をする。徳島はチャンスは多いものの、シュートが決定的に枠に飛ばずにノーゴール。2点差のまま試合終了した。
横浜、勝利！
総括
勝ったことは素直に喜びたい。守備意識高く90分戦えたのも良かった。アンデルソンのゴールは素晴らしく、今後のゴール量産を期待させた。チームとしても、試合中に修正して徐々に安定した戦い方ができたのも良かった。
だが、チームの出来には楽観できないなあ。徳島はチームとして新しく完成度も低いはずだが、それに対して常に劣勢だったのはいただけない。攻撃での約束事が無く、戦術理解も選手毎にけっこうな差があるようだ。局面で安全なプレーを選択することが多いのはいいが、前ではもっとチャレンジするところも欲しかった。
選手個々に関しては、悪い印象の選手はいない。
小山は一度ハイボールで危なかったが、安心して見ていられた。
吉本は期待通り。八田はヘディングではもっと圧倒的に勝って欲しかった。中田洋介は攻撃参加より守備でのがんばりが目についた。
サイドからの玉乃の突破に対応するエリゼウには驚いた。スピードで玉乃に負けていない。プレイエリアも広くディフェンス技術も高い。パスも正確。可能性のあるミドルシュートもあった。良い選手だ。
長谷川は良かったが、シュートシーンをつくれなかった。前でのコンビが上がってくるのを待望。アンデルソンは、あれはもう凄いの一言。
次節はホームで、湘南戦。湘南は完成度が高く、強いよ。今日以上の気持ちで行こう。
