「○○さんは薄いの出さないの？」「アレいいねえ」との言葉。もちろんMacBook Airのことを言っているのだった。遠出をする際に、カバンに入れてかさばらないのはいいと褒めていた。封筒から取り出すあのCMはよほどインパクトが強いのだろう。さして詳しくない方の口からだった。
そのクライアントのところには一人だけMacユーザーがいるので、その人には買ったことを自慢しようかとも思っていたのだが、まだ話すタイミングがなかった。勤め先が勤め先でもあるので、あまり大っぴらにしない方がいいことも自覚しているから、そこらじゅうに吹聴したりはしない。
隣に座っていた、いっしょに仕事をしている若い同業者氏がすぐさま「あんなの中身はぜんぜんだめですよ！」とのたまった。心の底からそう思っているという見下した言い方だったので、その場で「私、持ってます」とはますます言いにくくなってしまった。
最近はあまり露骨な言葉を聞くこともなかったから、ちょっと驚いた。若さ故だろうか。それとも過去に何か嫌な思いでもしたんだろうか。
ともかく、その人がその場にいなかったのは幸いだった。
