もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

漫然と試合をこなしていく無力感

サッカーの世界では一般的に、「残留争いをしているチーム」は相手から嫌がられるものだと思うのだけれど、こと今の横浜FCに限って言えばそんな気配は微塵も無い。順位の上では残留を争っている当事者の大分にも、対戦前から明らかに与し易しと見られていたし、実際のゲームもそうなった。
ただただ勝利のみを目指すどん欲さもないし、いざとなればラフプレーも厭わないやぶれかぶれ感もない。今日を無失点で乗り切るための策もないし、90分通してどう戦うかという戦術もない。ピッチ上に危機感がない。相手と同じ普通のサッカーをして負けたというのが、どうにも解せない。

「何かが見つかると良いな」と観戦してみたものの

リーグ戦が後半戦に入ったあたりから、J2降格への恐怖からものを見る目が「勝敗」「勝ち点」だけになっていた。一概にそれが悪いこととは思わないけれど、こうも結果が伴わないと、何だかまったく前へ進めていないような無力感に苛まれて、試合があまり待ち遠しくないというか…代表戦ウィークで間が空くとほっとしたり…スタジアムに入って試合開始を待つあの独特の柔らかい時間を過ぎると、苦行とでも言うべきか、ゴールに歓喜の声を挙げることも少なく、劣勢に抗って声を絞り出すばかりの90分。ぜんぜん楽しめてない。チームが勝てないんだから楽しいわけはないのだけれど、もっとこう、根っこの部分で、サッカー好きなはずじゃなかったの?という、代表の試合にも興味が湧かず、海外リーグの試合で夜更かしもせず、それでもどうってことない自分への、居心地の悪さ。
ゴール裏で応援しているときは「勝ってくれ」と、どうしたってそれが先に来てしまうので、今日のように遠くアウェイの地での試合をTV観戦するときは、もうちょっと違うものを探してもいいのではないかと思い、いつもより少し肩の力を抜いて観戦しようと思った。風邪ひいてダルいせいだけじゃなくて。
簡単に言えばリハビリだね。
でも、試合を終わってみると、あまりに見つかったものが無くて呆然としてしまう。

つなぐサッカーを放棄も、それに変わる戦術は無し

ビッグアイはピッチにおちる梁の影も濃く、13時キックオフは暑さに厳しそう。スタメン。

  ヨンチョル  カズ
滝澤  根占  パウロ 内田
太田  早川  室井  山田
      菅野

やっと早川が戻ってきた。ボランチには根占。実況によればボムソクが怪我らしい。やっと本職の左サイドバックで出場が成った太田に期待。
試合開始。
横浜のサッカーは、前節までが嘘のように普通のサッカー。あれだけ嫌ったロングボールを躊躇なく多用する。頭の中では「???」。
ともかく、そのおかげでごく普通の立ち上がりではあるのだが、付け焼き刃のせいかチームのバランスは大分が断然上で、横浜は選手同士の距離が遠い感じ。こぼれ球はほぼ大分が拾う。中盤の守備もルーズ。梅崎の積極的なシュートなどで、大分ペース。
31分、フリーキックを高松に押し込まれて失点。最初はオフサイドかと思ったが、直前に頭で触ったのは横浜のDFだった…。
期待していた太田だったが、攻撃参加は積極的でタイミング良いオーバーラップも見せるが、守備は抜かれるシーンが多く、センターの早川がカバーするのが目立つ。
42分、その早川がインターセプトから持ち上がったところでボールコントロールミス。カウンターで真ん中をずっぽり破られ、山崎に落ち着いて決められた。0-2。またこういう時間帯か。前半での2点差は今のチームにとっては絶望的で、勝敗はほぼ決した。前半終了。解説氏に「横浜はもうちょっと動かないとサッカーにならない」と言われてしまう。でもそのとおりなので怒る気持ちも湧かない。
後半頭からは滝澤に替えて三浦淳。16分には根占、ヨンチョルを吉野、カタタウにと、珍しい積極的な選手交替。三浦淳は早めにクロスを入れ、カタタウは右サイドからよくチャレンジする。カタタウは味方への不満を露にするブラジル人らしい仕草を見せるが、そういうアピールが他の選手にも欲しいと感じた。
監督の指示でDFラインも上げたらしく、バランスは前半よりも良くなった。安全策で退き気味な大分の姿勢も相まって横浜ペースになるのだが、シュートは打たせてもらえない。残り20分ほどで燃料は切れ、あとは大分に回されて、どう見てもこの先何も起こらない雰囲気。
残り時間は、試合中にamazonから届いた無線ルーターの設定をしながらの「ながら観戦」。
試合終了。0-2で敗戦。

残り試合へのモチベーションが心配

監督インタビューまでのつなぎ映像に今季のゴールシーンを流していたが、横浜のゴールは滝澤のクロスか相手のミスのどちらかだけで、あまりの攻め手の少なさに更に憂鬱になってしまった。ジュリオレアルのコメントは、それしか言いようがないだろうという内容で特に感想もなし。
危機感が見えないのは致命的。チームにはベテラン選手が多いのだが、J2でプレーするきっかけは移籍によるものばかりで、降格を経験した選手は意外に少ないのではないかと、ふと思った。実際に落ちてみないと分からないのかもしれない。
残り試合で勝ち点が何点取れるだろう。ゼロということも可能性としては低くないような気がする。降格については、次の三ツ沢あたりで蹴りを付けられてしまうだろうか。
その先、どんな気持ちでスタジアムへ行こうか。