天皇杯3回戦。相手はJFL所属で群馬県代表の「高崎ホリコシ」ことFCホリコシ。
スタジアム行きのバスには余裕で座れてしまう、売店は並ばずにすぐ買える、スタンドでは座席選び放題の、今日はカズフィーバー以前に戻った三ツ沢の風景だった。カズがいないわけじゃあないんだけど。雨模様のせいか。告知が行き届いてないのか。JリーグオールスターとF1日本グランプリが重なったのが影響してるのか。はたまた、カズ移籍会見を「もう移籍した」と勘違いされているのか。ともかく入場者数はわずか3,000人。
三ツ沢での試合だったもんでチケットのことはすっかり忘れていて、当日券1,500円を購入（天皇杯は主催が日本サッカー協会なのでシーズンチケットが使えないのだ）。そして毎年必ず買っている公式パンフ500円も合わせて購入。試合前の空き時間にホリコシの予習をしておく。高木成太は背番号2でなぜかDF登録だが、2回戦はMFでフル出場しているようだ。
心配していた雨は、到着した頃は降っていなかったもののいつ降ってもおかしくない雲行き。早めにポンチョをかぶると、間もなくポツリポツリときた。それでも心配していたほどの降りではなく、前半も半ば頃には止んでしまったが。
スタメン発表。
カズ 富永 吉武 山口 内田 北村 中島 浮氣 トゥイード 早川 菅野
城が休みで富永が入った以外はいつもどおり。坂井が初ベンチ。試合前の練習で見慣れないレフティがいたのがそうらしい。練習見に行ってないから顔知らないんです。
ホリコシのボランチ・高木には、ゴール裏は温かくブーイング。なぜかアマラオにも。
試合開始。
横浜の入り方はまずまず。いつになくフリーにしてもらえる山口を経由してボールが動き、両サイドや内田の飛び出しで前へ進む。積極的にチャレンジしてゴール前に迫るが、シュートは打たせてもらえない。
何故か山口へのプレッシャーが薄かった。横浜のDFラインで奪ったボールが、難なく山口に預けられ、そこから前へとあっさり繋がっていく。そこが安定しているから内田もかなり自由に上がれていたように思う。
ホリコシは8番と15番を走り込ませるが、横浜のDFとの競り合いでファールを取られることが多く、決定機をつくるところまではいかない。前よりの選手が一斉に飛び出してしまい、二次的な動き、中盤のサポートがもう一つという印象。
多かったファールだが、ホリコシのモチベーションの現れだったようにも思う。激しい当たりをファールと取られるような感じ。横浜はジャッジに助けられた面もあった。
先制点は横浜。29分。早いリスタートから、右サイドのスペースへ走り込んだ吉武へパスが通る。吉武があげたクロスが中央でこぼれたところを内田が決めた。その後もしばらくは横浜が落ち着いたペースで主導権を握っていたのだが、そこそこ持てるのに安心してか無難なプレーばかり目立つようになり、ホリコシが少し盛り返して前半終了。
前半はかなり思い通りにできたのでは。でも相手は後半修正してくるだろうし、1点しか取れていないことに不満を抱きつつ後半へ。
後半はかなりホリコシが盛り返して互角の展開。時間が経つにつれて運動量と積極性で圧倒され、こぼれ球をことごとく拾われ、間断なく責め立てられる。あわやPKかというぞっとしない場面も。前掛かっているから横浜もカウンターでもできそうなものだが、もう一つ思い切りが感じられないプレーでフィニッシュまでがぎこちなかったり、シュートが枠に飛ばなかったり。
富永→智吉、中島→信義とともに左サイドを交代し、最後はコーナー付近で時間稼ぎをし、なんとか逃げ切った。
勝利できたことにほっとしている。でもあんまり「勝った！」というふうではない。
- 高木は以前と変わらないプレーで、らしいサイドチェンジやドリブル、最終ラインでの守備も見せた。
- アマラオが湘南時代より動きが良いような。ヘディングは衰えたのがありありだったが、意外とスピードもあるし、懐の深いボールさばきは健在。
- 戦術の浸透度はホリコシの方が上だった…。
- 自陣での守備で印象的なシーン。内田がボールホルダーに寄せ、山口が読み切ってパスをカットした場面が見ていて最高に気持ち良かった。まわりを無視してひとり過剰な拍手を送る。
- 危ない時間帯で左サイドに入った小野信義、高い技術でクロスを連発。キープ力もありゲームを落ち着けた。もっと使ってほしいなあ。
- 坂井は出番なし。残念。
- 横浜ユニの青、ポンチョの白、横浜GKのオレンジ。ホリコシの赤と黒、ピッチの緑、空席部分のグレーと、目に色とりどりの視界は、TV中継にも映えたんではなかろうか。
4回戦の相手はまだ決まっていない。11月3日は木曜日の祭日か。近場だったらもしかしたら行けるかな。
