もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

小野瀬2ゴールでようやく今季初勝利

3月20日、J2第4節、ニッパツ三ツ沢でのレノファ山口FC戦は、2-0で今季初得点、初勝ち点、初勝利。

ミロシュルス監督の入院を受けて、増田功作ヘッドコーチが指揮を取る非常事態だったが、ようやく幸せな週末になった。いかにもJ2らしいゴリゴリした勝ち方。うちはこういう試合は望んでもなかなか出来ないチームだけれど、負けが込むとそうもいっていられないということか。

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出先から直行して向かったが、湘南新宿ラインはまた遅延しており、それでも何とかぎりぎりキックオフ前にスタジアム到着。買い損ねていた今季のイヤーブックを購入してからスタンドへ。

指揮を執る増田ヘッドコーチの意向がどの程度働いたかはわからないが、前節からそれほど変わらない布陣。

カズ
イバ
野村
佐藤
寺田
小野瀬
田所
西河
デニス
市村

戦い方も、1〜2節の標準モードに戻すのではなく、3節でやった守備モードを継続。4-4-2の後ろ2枚でブロックを作ってベタ引き、ラインは低め、前からはプレスに行かずとかなり重心が後ろ。

これは山口にとってはやりにくかったのでは。前線の選手が斜めに走ってディフェンスラインの裏を狙うが、スペースが狭いので出そうにも出せず、ブロックの外でパス回しをする(させられる)時間が長かった。

横浜は失点を防ぐことを優先していたので、攻撃はさらに鈍かった。裏に抜けるタイプの#9津田ではなく、#14イバと#11カズの2トップであったから、ポストプレーから味方が押し上げるのが定石なのだが、どちらも収まりが悪い。#19小野瀬と#16野村も守備意識が高い反面、FWへのフォローが遠いので、それらしい形は出来なかった。

ボランチに#10寺田と#8佐藤がコンビを組むときは、役割としては佐藤がやや後ろにポジションするが、これが観ていて怖い。相手のプレスにミスして低い位置でボールロストする場面が目立ち、やはりもっと前めの選手だと思う。寺田2列目起用プランはどこへ行ってしまったのだろう。バイタルエリアの危険なシーンでは、#4デニスが気持ちを見せて積極的にチャージしていた。#3田所は周りと合わない場面があったが、そろそろ色気が出てきたろうか。

前半も終わり近く、山口が勇気を持ってFWへビシッと楔を入れてくると、ゴール近くでのプレーはやはり怖く、それでも横浜の選手がシュートコースへよく身体を投げ出して防いでいた。ゴールポストに助けられる幸運もあった。

前半は0-0。

後半はどちらにも動きが出て来る。55分、カズから大久保に替え、点が取れないならこれだというイバと大久保の“ツインタワー”。

それが功を奏する。64分、味方のスローインを受けた佐藤が間髪入れずにクロス。ファーで大久保が折り返し、イバが中央で潰れると、こぼれに小野瀬が詰めてヘディング。ネットが揺れてようやく得点!

その後、残り15分で#21大崎を投入し、5バックにして守りを固める。

81分、左コーナーキックからの混戦、GK#1一森が足の間で保持しきれないあいまいなボールへ小野瀬、続いて佐藤が、そのGKごと押し込むような、ファールこそ取られなかったとはいえ荒っぽい何とも言えないゴール。ともかく2-0。

2点のリードとなったので、そこまで怖れることもなく、ビューティフルネームを歌いながら残り時間を見守る。試合終了。

ようやく幸せな空気がスタジアムに。あいさつにやってくる選手たち、特に新加入の選手たちには、やっと気持ちよく拍手を送れた。増田コーチへの試合後インタビューは、全く指導者らしさがないのが功作らしかった。お立ち台にはもちろん小野瀬。2節にPKを外したことを「すいませんでした」と笑わせた。

昨季はシーズン通して2得点だった小野瀬の、この試合だけで2ゴール。線が細くどこか頼りなげな、それでいて空気を読まないようなところもあった小野瀬が、こういう泥臭いゴールを決めたというのは感慨深い。

なりふり構わず勝ち点3を得たが、さて。

次節の愛媛戦も増田コーチが指揮を執る予定だが、戦い方はおそらく同じだろう。それ以降のことは、監督人事も含めて今は何とも言い様がない。仮に新しい監督に来てもらうとすれば、選手選考の好みも変わってくるだろう。

この日で言えば、大崎を最終ラインに入れて5バックにしたのには驚いた。プレーは良かったが、大崎は前所属チームでボランチということだったので、#2野上を差し置いてDFラインの3番手という選択には複雑な気持ちがする。

田所は相手のサイド攻撃にかなりやられていた。もちろん周りとの関係もあるので彼だけのせいにはしないが、守備力を買っての移籍だと思っているので。

前述の寺田・佐藤コンビは、こちらが主導権を取っているときは二人とも広範囲に動けてパスも出せる選手なのでいいのだが、この日のようにブロックを作って守るなら別の組み合わせもあるのではと。具体的には#17アンヨンハ、#28藤井、大崎あたり。シーズン序盤で戦術を問わずにメンバーを固定してしまうのは、長い目で見れば選択肢を狭めてしまうような気がする。

FWは、イバがスタメンで出られるコンディションになったのはうれしい。大久保とイバを軸に、津田やカズ、その他若い選手でコンディションの良い選手をいろいろ起用してほしい。

勝ったのでメンバーは変え難いとは思うが、試すなら次節しかないだろう。何かしてほしい気持ちはある。「昇格のためには一試合も落とせない」というような切羽詰まった考え方がない自分だから、こういうようなことを考えるのだろうが。