もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

敬語を新人へ分かりやすく教える教科書はないものか

書店で目立つところに置いてあったのを見かけて、ちょうど良いと買ったのだが。

バカ丁寧化する日本語 (光文社新書)

バカ丁寧化する日本語 (光文社新書)

7月から新人が数名配属されてきて、近くの席で電話応対をやっているのだが、言葉遣いがあまりに馬鹿馬鹿しいので気になってしょうがない。講師役の2年目も似たようなもので、あまりに初歩的だから年寄り連中は「きりがない」と放任している。
よく感じるのがこの「バカ丁寧」で、これを読ませたらちょうど良いのではと思って買ったのだ。
でも、これを新人に渡しても、頭の上に「???」と出るだけだろう。
半分くらい読んだのだが、どうにも面白くない文章で、最後まで読む自信がなくなってきた。
著者は日本語・フランス語教師らしいのだが、読者へ誤用を指摘するより、同じ思いの人々へ同意を求めるような書き方が多いのが、読んでいて疲れる。過剰な敬語は「聞き手が疲れるから」やめるべきと言うのだが、著者が言う聞き手は著者自身であり、著者と考えを同じくする人々だ。ロジカルに「誤用だから」という論調で、まあそのとおりなんだけどサ、細かいところにこだわるなウルサイヨ、と反感を感じてしまった。上から目線だし、ウィットがない。
決定的だったのは第二章「さん」のところで、同種の企業間で互いの社名に「さん」を付けるのをおおむね肯定しながら、自分に身近な大学を例に挙げるところでは記者が教員に尋ねるのにも使うべきでないとしている。教員は言ってみれば当事者なのだから、ここまで目くじらをたてて非難するのには違和感がある。
例に挙がるのは「学生から聞いた」とか「メディアで聞いた」とか、著者のごく身近な話ばかりだから説得力が乏しい。いちおう専門家が書いたものだと思って買ったので、そこは肩すかしだった。うるさ方のタレントが書いた本ならまた違うだろうが。
もちろん、読んでいてなるほどと思うことも多いし、自分を省みるには良かったと思うが、半分はそのためじゃないので。
amazonで「敬語」で検索してみると、どれも星が4〜5付いていて選びようがない。数は多いので需要があることは間違いないのだろう。コレ!というのがあれば良いのだが。
本当は、おっさんがそんなこと考えるより、彼らが今よりちょっと考えてくれるのがうれしいのだけど。