買ったのは発売日から少し遅れた7月27日なので、並んで買った人たちからは少し遅れて半年経過した。2年縛りは長いかと思ったが、もう半年も経ったのかという感じ。
巷でも言われている、iPhoneは携帯電話というより小さいMac、というのは自分のなかでは自然な表現に思える。ジョブズは最初の発表で、
- Widescreen iPod with touch controls
- Revolutionary mobile phone
- Breakthrough Internet comunications device
という3つの機能をひとつにしたのがiPhoneだと言った。聴衆は3つ目には新しさを感じなかったのか、前の2つに比べると反応は薄かったけれど、こうして使っているとまさに「Breakthrough Internet Comunications device」だ。その傾向は今後ますます強まっていくんだろう。
本当に携帯する携帯電話
文字通り「携帯する」ようになった。それはもう恥ずかしいくらいに。
仕事関係で私用のケータイにかかってくる電話なんてのはろくなのがないから、特に日中は、むしろケータイから離れたいくらいだった。わざと机の上に放りっぱなしにしていたものだが、それが今ではちょっと席を外すときにも持っていくようになった。それくらい楽しい。
必然的に、トイレが長くなった。「家のトイレに本を常設している」なんて話があると、何もそこまでしなくてもと思っていたものだが、今ならなるほどと思う。共用トイレなどでは隣の個室からカチカチいう音が聞こえて来たら興ざめだが、タッチスクリーンで操作音がないのも都合が良い。
Over the Airはとにかくすばらしい
通勤電車でも取り出すことが多くなった。それまでは電車で一心不乱に小さな画面を覗き込む様子がひどく醜く感じられ、自分では避けていたのだが、その短い時間でRSSフィードのチェックをするのがすごく効率が良いことに気づいた。愛用のNetNewsWire for iPhoneはMac版アプリと同期が取れる。後で読みたいものだけをクリップして他を読み飛ばし、帰宅してからクリップしたものだけをじっくりMacで読む。これがすこぶる快適。
メールは、i.softbank.jpドメインのものは使わず、MobileMeを活用している。これも前述のRSSフィードと同じで、出先で読んだメールは自宅のMacでも開封済みになっている。連絡先やカレンダーも、iPhoneで入力しておけば後でMacへ入れ直す必要はおろか、ケーブルをつないで同期する必要もない。この「勝手に同期してくれる感覚」というのは、今便利に感じている以上に大きいものだろう。なくなってしまったときの手間を考えるとぞっとする。
GPS付きマップの安心感
外出時に特に便利なのがマップアプリだ。行く先の住所を予め連絡先アプリへ登録しておき、現地ではGPSを頼りに目的地を目指す。以前なら地図を印刷して持って行ったものだが、自分が歩いている方向すら分からない方向音痴には現在地がリアルタイムで表示されることがどれだけ心強いか。手取り足取りの案内付きとはいかないが、このくらいの機能があれば十分。
次のアップデートに期待すること
昨日の2.2.1アップデートはバグフィックスだけだったけれど、当然まだまだアップデートによる機能追加は期待している。思いつくままに挙げてみよう。
- MobileMeメールエイリアスでのメール送信
- 番号ごとの着信拒否設定
- サードパーティ製カメラアプリでのジオタグ埋め込み
- ホーム画面での標準アプリの非表示設定
- NTP/通話時の時計合わせ
- メモの同期
- SMSを個別に消去
ちょっと考えただけでもこれだ。ソフトウェアでどうにもならないことも合わせれば本当にきりがない。
とはいえそれは深刻な悩みではなく、「早くできるようになるといいな」くらいの気持ちだ。そうと分かって買ったものだし、それを楽しみにしている部分もある。ときには予想していなかったプラスαもあるわけで、全部ひっくるめてのiPhoneだと思う。
次の半年はPushに期待
iPhoneのPush Notification Serviceでなにが起こるか - builder by ZDNet Japan
未だに始まらないPush Notification Serviceは、「キラーアプリケーション」誕生のきっかけになるのではないかという大きな期待がある。docomoのiコンシェルとか、ソフトバンクのウィジェットとか、狙っているものは近いと思うのだけれど、App Storeを持つiPhoneでのそれはかなりバラエティに富んだユーザー体験をもたらすはず。開発者には既にアプリケーションを手にし、その開始を待ち望んでいる人たちが少なくないだろう。
アップルがサービス開始に慎重なのは、MobileMeでの初動のつまずきで痛い目をみたからなのだろうが、何とか早くはじめてほしいものだ。そうすれば、次の半年なんてあっという間だ。