ロスタイムで追いつかれたドローだがあえて善戦したと捉えたい

ベガルタ仙台をホーム三ツ沢に迎えての試合。ロスタイムに追いつかれてのドロー。勝負弱さにはうなだれるばかりだが、ゲーム内容は予想していたものとはまったく違ってかなり満足できるものだった。
それだけに、勝てないというのが余計にこたえるのだけれど。
ここ数日はかなり寒かったので、今日も当然そうだろうとあったかい格好をして出かけたのだが、スタジアムに着いてみると意外にも日差しが強く、冷たい飲み物が欲しいくらいだ。でも水筒にはわざわざあったかいお茶を入れてきてしまったのだね。売店はいつになく長い行列だったので、昼間だってのに売り子からビールを買う。
スタメン発表。

　　　　難波　　御給
アツ　　　　　　　　　　根占
　　　　山田　　八角
太田　エリゼウ　戸川　　吉田
　　　　　　小山

仙台のスタメンを改めて見直すと、何だか去年といっしょのような気がする。それでいてこの成績なのだから、やっぱりチームとして積み上げたものの結果なのだろうな。
試合前にアツが何やら表彰されている。どうやらスカパーの月間ベストゴールの表彰だったらしい。あのセレッソ戦でのすごいミドルね。

ちょっと想像していなかったリードして終わる前半

試合が始まってみると、横浜の動きがいつになく激しい。相手が上位だから張り切っているのか、中盤での寄せも厳しく、御給と難波の2トップもよく追っかける。仙台は動きが固く、序盤はロングボールでの攻撃ばかり目立つ。
12分、左サイドから難波がクロス。御給の叩き付けるヘディングシュートはGKに弾かれたものの、詰めていた根占が押し込んで横浜が先制。
横浜の攻撃は、これまで繰り返してきた落ち着いてキープする戦術がいくらか形になってきたのか、仙台のプレスにもうまくワンタッチ、ツータッチで繋いでいなす動きが見える。遅攻からでも流れるような（？）パス回しでフィニッシュまで持ち込む。「今日は良いんじゃない？」と周りの反応も上々。
守備では局面でのがんばりだったり、寄せの早さだったりで、仙台に負けない。エリゼウはいつもどおりに頼りになる。戸川は前節ほどではないにしても気合いの入ったプレーだし、吉田のがんばりも効いていた。左はアツのキープ力を活かして太田が高い位置でプレーする機会が多い。
リードしたまま前半終了。ハーフタイムにはＦ！リーダーズに癒され、クレヨンしんちゃんに目を細める。

後半ロスタイム

後半すぐに追いつかれる。関口が左サイドを持ち上がるのところにマークにいったのはエリゼウで、スピードで振り切られてクロスを上げられると、ニアに飛び込んだ平瀬にヘディングで決められて同点。前半にはクロスに合わされることはなかったが、またしても難しい時間帯にしてやられた。
その後は攻めたり攻められたり。どちらの流れというほどでもない、抗した試合。
15分、横浜が再び勝ち越す。CKのこぼれから、右に流れていた太田が多少苦し紛れで上げたクロスに、ファーで難波が競り勝って落とす。詰めていた根占が蹴り込んでゴール。ゴール裏サポーター席へ飛び込む選手たち。カメラのシャッターを切ったけれど、やわくちゃになっている以外は何にも写ってなかった。
その後は時間を使ってやりすごそうとする横浜と、攻勢を強める仙台の図式。横浜は運動量の落ちた2トップを替え、フィジカルコンタクトでは倒れ、小山が露骨にゆっくりプレーして警告をゲットとなりふり構わない。ロスタイムは4分。
根占が足をつって一度ピッチを出ているときの仙台のプレー。ロングフィードを受けたFW中原が早いモーションで振り向きざまのシュート。いいコースに転がって同点。
周りでは「これでも勝てないのか」という声が聞こえる。手応えのある内容の試合なだけに、それでも最後に追いつかれてしまう勝負弱さに声も出ない。
関口にバックチャージされた戸川が熱くなりもめるシーンも。仙台サポーターの目の前だってのに遠慮のない戸川と、慌てて仲裁する小山。ラストプレーでの太田の強烈なシュートも、詰めた八角のシュートも相手GKに止められ、試合終了。

大事な残り2試合

ホイッスルが鳴って、ピッチに倒れた悔しさを現したのは横浜の選手だったが、ドローという結果には追いついた仙台だって満足できなかったはずだ。現在3位の仙台は、自動昇格圏内の2位になるためには当然勝ち点3を計算していたはず。これでおそらく山形が2位だろう。昇格争いは明日の湘南の結果次第といったところか。
スタンドへあいさつに来た選手たちの表情は、いつも以上に悔しさがにじみ出ていた。引き分けではあったが、多くのサポーターが拍手を送った。共に勝利を喜ぶのを、根占のお立ち台を楽しみにしていたんだが。至極残念。
でも、シーズン終わり近くになってようやくここまで来たか、という感想も持った。残り2試合、来年につながる試合をしないと。今日の内容であれば、あとは結果だけだ。
観客数は9,102人。仙台様様だ。こういう人気チームがJ2からいなくなってしまうのは、営業的には残念なことなんだけれど。…と、対戦相手に頼らないチームになれる日はいつだろうね。クラブメンバーの更新、しないとな。
日中はあれほど暖かかったのに、日が落ちると急激に気温が下がる。この寒暖の差は辛く、帰宅してすぐに風呂に入った。