もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

空回りすらしない

国立競技場でFC東京を相手にホームゲーム。0-2で敗戦。内容も乏しく、ここに来てこのサッカーはない。

ここは東京、相手のホームタウン

先週あたりからずっと寝られない日が続いていたが、連休アタマという気の緩みにその反動が一気に来たのか。早朝と言えるような時刻にようやく眠れたかと思えば、目覚めたのはもう午後3時。慌てて支度して飛び出した。国立競技場までは約2時間。
クラブからのメールによれば、今日のB席の入り口は青山門。国立競技場駅からはバックスタンド方向へ少し歩く。行く道ではほとんど相手方サポーターしか見かけなかったが、ここでようやく横浜のブルーに囲まれてほっとした。
試合前にコールリーダーが言った「ホームみたいなアウェー」。FC東京サイドのゴール裏席はぎっしりで、実質的にアウェーゲームだった。相手のホームタウンでホームゲームを開催するというのは悲しい。が、興行的な美味さを取らないとやっていけない小クラブの苦しさも分かるのだった。
とはいえ試合前の雰囲気は、置かれた状況の割に悪くなかった。前節から間が空いたので、みんな少しはリフレッシュしたのかもしれないなあ。
スタメン発表。

      カズ
滝澤    内田  ボムソク
    山口 パウロ
中島  和田  室井  山田
      菅野

既報のとおり、カズが1トップ、内田がトップ下に入る4-5-1。1トップとは言っても、前4人は攻撃の選手だからあまり守備的な布陣というわけでもない。ただ前線にボールの落ち着きどころがないかなあ、とは思った。控えにもカタタウ、玉乃、三浦淳宏といった動くタイプしかおらず、高さはまったく期待できない。単純にクロスを上げるだけでは形にならないだろう。だからこそのポゼッション指向なのか。それともたまたま選手がいないのか。

プレスに四苦八苦、何もできず

試合開始。
横浜は、ジュリオレアルの目指すつなぐサッカーを、今日も継続してやるらしいことがすぐ見てとれる。隣へ隣へとパスが渡る。「意図の無いロングボールは使うな」という決め事があるらしいが、誰かがジュリオレアルに日本人の生真面目さをちゃんと説明してやる必要があるんじゃなかろうか。本当に隣にしかパスが出ない! 一人飛ばしのパスさえほとんどない。人の動きもぎこちないから、相手にしたら怖くも何ともないだろう。
東京はスカウティングしたのか知らないが、前から献身的にプレスをかけてくる。横浜は後ろですらボールを落ち着かせることができず、度々ミスをする。出し手と受け手の意識も合わないことが多く、明後日の方向へパスが出ることがとても多い。奪ってもすぐに奪い返される。
1対1でも東京の選手がほとんど勝っていた。横浜は滝澤とボムソクのところで突破できないと厳しいのだが、そこで完敗だった。内田もあまり活きていない。相変わらず期待できるのはパウロが持ったときだけだった。
34分、プレッシャーに勝てずに低い位置で奪われたところから、福西に決められて失点した。最後に奪われたのはまた山口だったが、今回は一連の流れで完全に後手を踏んでいたので、山口だけを攻めるのは酷だと思った。そこだけでなく、90分間のほとんどでオートマティズムを感じられなかった。
0-1で前半終了。わずかな望みは、調子に乗りやすい東京が隙を作ってくれるかもしれない、と早くも相手頼みの気分。
後半も同じような展開。ボムソクを玉乃に、滝澤を三浦淳に交替したが、サイドは以前として機能せず。玉乃は気持ちが空回りして周りと合わず、独りよがりのプレーでチャンスを潰す。アツは苦心していた滝澤に替わって左サイドでのプレーを期待していたのだが、入ったポジションは内田がいたトップ下で、ボールに触る回数も少なかった。
20分過ぎくらいに東京のプレスが弱まるまでは、ほとんど何もできなかった。多少なりとも盛り上がったのは、カズが無理めに放ったシュート、アツの交代出場、アツのコーナーキック、ええと、そんなものだったかな。リードされて残り時間が少なくなって、それでも前へ行けないのはストレスが溜まった。
最後の最後にカウンターからもう一点取られて、気持ちは折れ、その後声はほとんど出ず。そのままタイムアップ。

ジュリオレアルを内心見限る

まったく良いとこ無しのゲームだった。
はっきり言って采配ミス。プレスしてくる相手をショートパスで躱して反撃できるほど、うちのサッカーは成熟していない。相手のプレスに真正直に対峙することはなかったのでは。高さはないが、スピードのある選手はいるのだから、ロングボールでスペースを狙うことも必要だった。あまりにも融通がきかないサッカーだ。ピッチ上に驚きが一つもない。
あいさつに来た選手たちへは、もうブーイングしてる場合でもないとヨコハマコール。何だかあまり伝わっているという感じがしなかった。選手たちは本当にすぐ近くまで来てあいさつしてくれたのだが、その割には遠くに感じた。最後を歩く中島と内田の背中は、悔しさに満ちているように見えたが、そこにはやるだけやったという充足感は感じられなかった。
盛り上がる東京サポーターを尻目にとっとと退散。その時の声で、最後に決めたのが平山だったと知る。交代したのがいつなのかもぜんぜん気づかなかった。自分がいかにテンパっていたかが分かる。
帰宅後にちょっとだけスポーツニュースを見た。最後の平山の得点シーン。現地ではスピードで振り切られたように思っていたが、実際は力任せにぶっちぎられていた。あんなやられ方はないだろ。うちのDFが情けないのと同時に、嫌いだった平山をちょっと見直した。
シーズン途中で監督を替えるのは、ショック療法としての意味合いが強いと思うのだが、これだけ試合をこなしても結果がまったく付いて来なかったことで、このトライは失敗だったと言っていいと思う。
ジュリオレアル監督はおそらく有能な人物なのだとは思うが、日本のサッカーについて無知で、うちの選手についても無知*1だから、時間のないときに結果を求める人材ではなかったと思う。今後チームが大きく変わることもあるまい。たらればは言いたくはないが、同じ負けるなら高木監督で続けた方が良かった。
次のホームゲームはまた国立で、相手は川崎。今日ほどではないにしろまたアウェーの雰囲気になるだろう。気が重い。

*1:アツのポジションとミドルシュートの件だけでもそれははっきりしている