もっちーの日記

横浜FC観戦記、MacやPCのこと、ままならない日々のことをつらつらと。

下を向くな

昇格争いをした去年はほぼ互角で、「J1レベルの試合」なんて言われた試合もしたヴィッセル神戸とのゲームは、久しぶりのホーム三ツ沢。繰り返されるミスからの失点と、ビハインドを跳ね返すメンタルのないチーム状態で、なす術なく0-3での惨敗。今季これほどにひどい負け方はなかった。
けっこうな雨の予報だったので、いくら大型連休とはいえたいして混まんだろうとのんびり出掛ける。今日は13時キックオフで、スタジアムに到着したのは12時を回っていたが、思ったより混んでいた。必ずしもリピーターばかりというわけでもないようで、事前にチケット買っちゃった組には気の毒な気も。
まずは食事と雨対策。売店でカツサンドをパクつく。ポンチョは今日発売の新作は買わず、持参した去年バージョンを、雨脚が強いとのことなのでポンチョだけでは服まで染みてしまうだろうとドライメッシュのシャツの上に重ね着する。鞄はこれも持参したビニール袋へ。スタンドに上がると、席をゴール裏中央ややメイン寄りに無事確保。見渡すとメインやバックはガラガラで、混んでいるのは自分のいる周辺だけだったみたいだ。
写真を撮るのはとてもじゃないが無理なので、全くの応援モード。となればこの雨もヤケクソ的感情の一助となり、とても気持ちが入りやすい。
スタメン発表。

    久保  薮田
滝澤  山口  根占  カズ
智吉  早川  小村  和田
      菅野

中2日の日程で大きなメンバーの入れ替えがなかったのが逆に驚きだった。トップには久保と薮田が入り、奥が入ったときよりは純粋な2トップに近い形か。
試合は立ち上がりから落ち着いて、まあまあの手応え。神戸は去年の戦い方と同じように前からプレッシャーをかけてきて、奪ったら縦のスピードで勝負する。横浜はプレスを躱すのにも余裕がなく、短いパスをつないでいる。試合を通じて選手の視野が狭く、パスは隣の選手へ渡すだけのシーンがとても目立った。
勝てない試合が続くなかで、これだけは勘弁してというやられ方の一番が山口が奪われて一気にカウンターを食らった奴だったが、それと同じようなのが今日の1失点目だった。ボランチの位置でキープしてパスコースを探していた根占が、不用意に奪われたカウンター。朴にやすやすと決められた。天を仰ぐ。
2失点目は落ち着かない場面でのパスミスから、スルーパス一本で抜け出され、これもやすやすと大久保に決められた。相手の攻撃がスタートした場所は同じようなバイタルのところだった。最後は完全な1対1で、菅野も成す術無し。
前半は0-2。ハーフタイムの間じゅう、座って悶々とする。
2点ビハインドからの後半は、頭からカズに代えて内田を投入。そのまま右サイドに入った内田は、ポジショニングの良さとシンプルなワンタッチのプレーで攻撃を活性化して、しばらく横浜の時間になる。内田が放った強引なミドルシュート。また、右サイドからのオーバーラップで何度かクロスを上げるが、中央とは合わず。薮田に代えて難波を入れ、更にスピードアップを計るが、徐々に慣れて来た神戸にうまく抑えられてしまう。何とかするならこの時間だったが。
攻撃の形がまったく作れなくなってしまい、スタンドからは厳しい声が目立ち始める。2点ビハインドのチームがやるサッカーではない。あまりに臆病だ。何とか声を届けようと自然発生的に出た「ヨコハマ」コールも、たぶん選手たちには聞こえてなかっただろう。それくらいテンパっていた。
山口に代えて室井を入れ、室井はFWの位置へ。パワープレー。でも(またか!)室井の高さを活かすロングボールはびっくりするほど少ない。最後にはカウンターから再び朴にあっさりと決められ、そのままタイムアップ。0-3での敗戦。
これまでの敗戦と比べてもひどい負けで、あいさつに来た選手たちへは当然のブーイングだ。まずバックスタンドから。そしてゴール裏。あまりにもカッカしていてメインは見なかったけれど、もちろんメインもそうだったろう。こちらをあまり見ず下を向く選手が多いなか、菅野の表情だけは残った。
改めて思い出せば、神戸が去年に比べて強くなっているとか、上手くなっているとかいった印象はあまりなかった。むしろ去年終盤の鬼気迫る感じがなかったから、まあこんなものかというくらい。そんな相手にも気分良くさせてしまったというのが、とても悔しい。
いや、悔しいといってもいろいろあるが、今日のは怒りよりも悲しみの感情に近いようなそんな悔しさ。何かが決定的に足りない。
ボールを相手に保たれるのがそんなに怖いか。無難につなぐだけでは何も起こらない。チャレンジする回数が本当に少ない。時間によって、展開によって、ロングボールを使う時間があってもいいはずだが、何でもキープしようとするのはリスクが高すぎる。久保ではターゲットにならないという判断なのか。サイドからの攻撃が、特に低い位置からの展開が弱い。前でボールを呼び込む動きが少ない。大きなサイドチェンジがない。
そんな中、内田が特別なプレーを見せてくれたのだけが心のよりどころだ。怪我明け、体調不良明けの内田があれだけのプレーをしてくれたのが唯一の希望だ。
帰りにファーストフードで腹を満たす。濡れそぼった膝から下が重く、座っているだけで足下に水汚れができる。悪いような気がして長居はせずに帰宅した。